ニキビ跡の治し方

公開日:2026年9月4日/最終更新日:2026年9月4日 | 執筆・監修:スキンクリニック相模大野 院長 山岸 大樹(日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医)

結論から言うと、ニキビ跡は種類によって治りやすさも治療法も大きく異なります。赤みや色素沈着は改善が期待できますが、凹んだクレーターは早めの対策が肝心です。

「ニキビは治ったのに跡が残った」というお悩みは少なくありません。この記事では、ニキビ跡を3タイプに分けて見分け方を示し、それぞれの治療法、保険と自費の線引き、費用、そして跡を残さないための予防までを解説します。

ニキビ跡は3タイプに分けられる

ひとくちにニキビ跡といっても、状態はさまざまです。まず自分の跡がどのタイプかを確認しましょう。

タイプ見た目治りやすさ
赤み
(炎症後紅斑)
ニキビのあった場所が赤く残る時間とともに薄くなることが多い
色素沈着
(炎症後色素沈着)
茶色〜こげ茶のシミのように残る数ヶ月〜年単位で薄くなることが多い
クレーター
(陥凹性瘢痕)
皮膚が凹んで凸凹になる自然には戻りにくい

最も注意すべきはクレーターです。赤みや色素沈着は肌のターンオーバーとともに薄くなることが多いのに対し、クレーターは真皮の組織が壊れてしまった状態のため、自然には元に戻りません。ここが「早めの治療が大切」と言われる理由です。

ニキビ跡を赤み・色素沈着・クレーターの3タイプに分けて見た目と治りやすさを比較した図
図1:ニキビ跡の3タイプ。赤みや色素沈着は薄くなりやすい一方、クレーターは早めの対策が肝心です

タイプ別の原因

赤み(炎症後紅斑)

炎症によって毛穴の周囲に新しい毛細血管が増え、それが透けて赤く見える状態です。炎症が強かったニキビの跡に残りやすく、多くは数ヶ月かけて薄くなります。

色素沈着(炎症後色素沈着)

炎症の刺激でメラニンが過剰に作られ、茶色く残った状態です。紫外線を浴びると濃くなりやすく、色白の方より肌色の濃い方に残りやすい傾向があります。

クレーター(陥凹性瘢痕)

炎症が真皮の深くまで及び、コラーゲンなどの組織が破壊されると、その部分が凹んで残ります。深く化膿したニキビや、繰り返しできたニキビ、潰してしまったニキビの跡に生じやすくなります。

放置するとどうなる?

赤みや色素沈着は、適切なケアと時間経過で薄くなることが多いため、過度に心配する必要はありません。ただし、紫外線対策をせずに放置すると色素沈着が濃く定着し、消えにくくなることがあります。

一方で、進行中のニキビを放置してクレーターができてしまうと、後戻りが難しくなります。今まさにニキビがある方は、跡を残さないためにも今あるニキビの治療を優先することをおすすめします。跡になる前に炎症を抑えることが、最も確実な「ニキビ跡対策」です。

市販薬で様子を見てよい場合/受診すべき場合

市販のケアで様子を見てよい場合

  • できたばかりの赤みや、うっすらとした色素沈着
  • 今あるニキビが落ち着いていて、跡だけが残っている
  • まずは紫外線対策と保湿から始めたい

皮膚科の受診をおすすめする場合

  • 凹んだクレーター状の跡がある
  • 色素沈着が半年以上薄くならない
  • 今もニキビが繰り返しできていて、跡が増えている
  • 市販のケアを数ヶ月続けても変化がない

皮膚科での検査と初診の流れ

当院での初診の流れ

①問診:ニキビがいつ頃からか、今も新しくできるか、これまでのケアを伺います。

②視診:跡のタイプ(赤み・色素沈着・クレーター)と、今も炎症があるかを確認します。

③画像診断:初診時に画像診断機NeoVoirで撮影し、赤み・色素・凹凸を記録します。治療前後の比較に用います。

④説明:跡のタイプに応じた治療法と、保険で対応できるもの・自費になるものをご説明します。

タイプ別の治療法と費用の目安

今もニキビがある場合|まず保険診療

新しいニキビができ続けている場合は、跡の治療より先に、今あるニキビを保険診療で抑えることが最優先です。炎症を止めなければ、跡が増え続けてしまうためです。保険の外用薬については大人ニキビの記事で解説しています。

赤み・色素沈着

対応区分内容
紫外線対策・保湿セルフケア色素沈着を濃くしないための土台
外用薬症例による色素沈着に用いることがあります
IPL(Nordlys)自費赤みや色素沈着に。全顔33,000円
ピコトーニング自費色素沈着に。ピコレーザーの記事参照

クレーター

治療区分内容
ダーマペン4自費針で刺激しコラーゲンを産生。全顔30,000円
ピコフラクショナル自費レーザーで凹凸に働きかける

クレーターの治療はいずれも自由診療で、複数回の施術を重ねて段階的に改善を目指します。1回で平らになるものではなく、効果には個人差があります。詳細は各治療ページと料金表をご確認ください。

費用と回数の目安

クレーターに対するダーマペンは、3〜4週間ごとに5〜10回程度が目安です。深さや範囲によって必要な回数が変わるため、診察のうえで治療計画と総額の見通しをお伝えします。

施術を迷っている段階でも、公式LINEでご相談いただけます

「自分の肌に合う施術か知りたい」「まず費用の見積もりだけ聞きたい」といったご質問は、公式LINEからお気軽にお送りください。ご予約前の確認だけでも承っています。LINEからそのままご予約いただくことも可能です。

公式LINEはこちら

ニキビ跡を残さないための予防

  • ニキビを潰さない:自己処置は炎症を深部に広げ、クレーターの原因になります
  • 炎症のあるニキビは早めに治療:跡になる前に抑えることが最大の予防です
  • 紫外線対策:色素沈着を濃く定着させないために重要です
  • こすらない:摩擦は色素沈着を悪化させます

当院でのニキビ跡治療について

当院では、ニキビ跡のご相談は月間約300件です。

当院がニキビ跡の診療でまず確認するのは、今も新しいニキビができているかどうかです。炎症が続いている状態で跡の治療だけを進めても、次々に新しい跡ができてしまいます。まず保険診療でニキビそのものを落ち着かせ、そのうえで跡の治療に移る、という順序を大切にしています。場合により、自由診療のイソトレチノインなどの提案も行います。

また、跡のタイプによって「保険で対応できること」と「自費になること」が分かれます。当院では、いきなり自費治療をおすすめするのではなく、保険で対応できる部分を先にご説明します。

相模大野エリアでは、マスクを外す機会が増える時期に、跡のご相談が増える傾向があります。

診察室でよくいただくご質問

「この赤い跡は一生残りますか」というご質問をよくいただきます。炎症後の赤みは、多くの場合、数ヶ月かけて自然に薄くなっていきます。すぐに消えないと不安になりますが、焦って強い刺激を与えると逆効果になることもあります。まずは紫外線対策をしながら経過を見て、それでも気になる場合に治療を検討する、という流れをおすすめしています。

よくあるご質問

Q1. ニキビ跡に保険は使えますか

今も炎症のあるニキビの治療は保険診療の対象です。一方、赤み・色素沈着・クレーターといった「跡」に対する美容的な治療(レーザー・ダーマペンなど)は、原則として自由診療になります。診察で、保険で対応できる部分があればご案内します。

Q2. クレーターは治りますか

クレーターは自然には元に戻りませんが、ダーマペンやフラクショナルレーザーで段階的に浅くしていくことは可能です。ただし完全に平らになるとは限らず、複数回の治療を重ねて改善を目指します。効果には個人差があります。

Q3. 赤みが半年以上残っています。大丈夫でしょうか

炎症後の赤みは通常数ヶ月で薄くなりますが、長引くこともあります。半年以上続く場合や、赤みが気になる場合は、IPLなどで改善を目指せることがあります。一度ご相談ください。

Q4. 市販の美白化粧品でニキビ跡は消えますか

色素沈着タイプの跡には、美白成分が予防的に役立つことがあります。ただし、すでに定着した濃い色素沈着やクレーターには効果が限られます。数ヶ月使って変化がなければ、医療機関での治療をご検討ください。

ニキビ跡でお悩みの方は、一度ご相談ください。
まず今あるニキビを保険診療で抑えたうえで、跡のタイプに応じた治療をご提案します。

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監修:山岸 大樹(やまぎし ひろき)

スキンクリニック相模大野 院長

香川大学医学部卒。東京慈恵会医科大学附属病院皮膚科に長年勤務し、地域クリニックでも診療経験を積む。2024年8月、相模大野にて開院。一般皮膚科から美容皮膚科まで幅広く診療にあたる。

日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医

参考文献・引用元

  • 日本皮膚科学会「尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン」
  • 厚生労働省「医療広告ガイドライン」

※本記事は情報提供を目的としたものであり、診断・治療を確約するものではありません。治療の効果には個人差があります。自由診療の料金はすべて税込表示で、2026年9月時点のものです。料金は予告なく変更となる場合があります。医療広告ガイドラインに基づき作成しています。