背中のニキビ マラセチア毛包炎かも?

公開日:2026年11月6日/最終更新日:2026年11月6日 | 執筆・監修:スキンクリニック相模大野 院長 山岸 大樹(日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医)

背中や胸の「ニキビのようなブツブツ」が、市販のニキビ薬で治らない場合、マラセチア毛包炎かもしれません。

マラセチア毛包炎は、ニキビとよく似ていますが原因が異なり、治療法も変わります。この記事では、ニキビとの見分け方、原因、皮膚科での治療、再発予防までを皮膚科専門医が解説します。

マラセチア毛包炎とは

マラセチア毛包炎は、皮膚の常在菌である「マラセチア」という真菌(カビの仲間)が毛穴の中で増えることで起こる、ニキビによく似た皮膚の炎症です。背中、胸、肩、首などの皮脂の多い部位にできやすいのが特徴です。

20〜30代を中心に、汗をかきやすい季節やスポーツ・仕事で蒸れやすい方に多くみられます。ニキビと間違えて市販薬を使い続けても良くならず、「背中ニキビが治らない」と受診される方の中に、実はこのマラセチア毛包炎が隠れていることがあります。

ニキビとの見分け方

マラセチア毛包炎とニキビは、見た目がとても似ているため、肉眼での自己判断は難しいとされています。ただし、いくつかの傾向があります。

マラセチア毛包炎に多い特徴

  • 大きさのそろった小さな赤いブツブツが、多数まとまって出る
  • 背中・胸・肩など、体幹にできやすい
  • かゆみを伴うことがある(ニキビはかゆみが少ない傾向)
  • ニキビのような「白い芯(面皰)」が目立たない
  • 市販のニキビ薬を使っても改善しない

これらはあくまで傾向であり、ニキビとマラセチア毛包炎が混在していることもあります。確実な見分けには、皮膚の一部を採取して顕微鏡で菌を確認する検査が役立ちます。

原因とできやすい人

マラセチア菌はもともと誰の肌にもいる常在菌です。しかし、以下のような条件が重なると毛穴の中で過剰に増え、炎症を起こすことがあると考えられています。

  • 汗や皮脂が多く、蒸れやすい環境
  • 通気性の悪い衣類や、長時間の発汗(スポーツ・肉体労働)
  • 高温多湿の季節(夏場に悪化しやすい)
  • ステロイドや抗菌薬の長期使用で菌のバランスが変化したとき

汗をかく機会が多い方、皮脂分泌が活発な若い世代に起こりやすい傾向があります。

皮膚科での治療

マラセチア毛包炎は真菌が関係するため、一般的なニキビ治療とは異なるアプローチをとります。

抗真菌薬による治療

マラセチアに対しては、抗真菌成分を含む外用薬や、症状によっては内服の抗真菌薬を用いることがあります。ニキビ用の抗菌薬や市販のニキビ薬では改善しにくいため、診断に基づいた薬剤選択が大切です。

生活環境の調整

薬による治療と並行して、汗や蒸れを減らす工夫を組み合わせることで、改善や再発予防につながりやすいと考えられています。

マラセチア毛包炎とニキビの原因と見た目の違いを示した比較図
図1:マラセチア毛包炎は真菌、ニキビはアクネ菌が関係し、治療法が異なります

当院でのMBFクリームのご案内

当院では、マラセチア毛包炎のケアを目的としたクリニックオリジナルの「MBFクリーム」をご用意しています。背中や胸など、繰り返しブツブツが出やすい部位のケアとして、医師の診察のうえでご提案しています。

市販のニキビ薬で改善しなかった背中・胸のブツブツについては、まず診察で原因を見極めることが近道です。マラセチア毛包炎と判断された場合には、MBFクリームを含めた治療の選択肢をご案内します。使用の可否や方法は、肌の状態をみて医師がご説明します。

セルフケアと再発予防

マラセチア毛包炎は、治療で落ち着いても環境によって再発することがあります。日常では次のような点が、再発しにくい肌の環境づくりに役立つと考えられています。

日常で心がけたいこと

  • 汗をかいたら、早めにシャワーやタオルで流す・拭き取る
  • 通気性の良い衣類を選び、長時間の蒸れを避ける
  • 背中もやさしく洗い、強くこすりすぎない
  • 入浴後は保湿で肌のバリアを整える
  • 自己判断でステロイドを塗り続けない(悪化することがあります)

こんなときは受診を

市販薬を2週間ほど使っても改善しない背中・胸のブツブツや、かゆみを伴うブツブツが広がってきた場合は、ニキビ以外の可能性も考えて一度受診することをおすすめします。ニキビとマラセチア毛包炎では治療が異なるため、見分けが改善への第一歩です。関連する大人ニキビについては「大人ニキビが治らない原因と皮膚科での治療法」もあわせてご覧ください。料金の目安は料金表ページをご確認ください。

受診を迷っている段階でも、公式LINEでご相談いただけます

「この症状で受診していいのか」「まず何を準備すればいいか」といったご質問は、公式LINEからお気軽にお送りください。ご予約前の確認だけでも承っています。LINEからそのままご予約いただくことも可能です。

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よくあるご質問

Q1. 背中のブツブツはニキビとマラセチア毛包炎のどちらですか

見た目が似ているため、自己判断は難しいとされています。マラセチア毛包炎は、大きさのそろった小さな赤いブツブツが多数、かゆみを伴って現れる傾向があります。市販のニキビ薬で改善しない場合は、一度皮膚科で診てもらうことをおすすめします。

Q2. マラセチア毛包炎はうつりますか

マラセチア菌はもともと誰の皮膚にもいる常在菌で、他人にうつる病気ではありません。汗や皮脂、蒸れなどで菌が増えやすい環境になると発症しやすくなると考えられています。

Q3. 市販のニキビ薬を塗っても治らないのはなぜですか

マラセチア毛包炎は細菌ではなく真菌(カビの仲間)が関係するため、一般的なニキビ治療薬では改善しにくいことがあります。抗真菌薬による治療が選択肢となるため、見分けが重要です。

Q4. 再発しやすいと聞きましたが予防できますか

汗を早めに流す、通気性の良い服を選ぶ、保湿で肌を整えるといった生活上の工夫が、再発しにくい環境づくりに役立つと考えられています。再発を繰り返す場合は受診のうえでご相談ください。

気になる症状やご不安がある方は、一度ご相談ください。
診察のうえで、お一人おひとりに合った治療をご提案します。

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監修:山岸 大樹(やまぎし ひろき)

スキンクリニック相模大野 院長

香川大学医学部卒。東京慈恵会医科大学附属病院皮膚科に長年勤務し、地域クリニックでも診療経験を積む。2024年8月、相模大野にて開院。一般皮膚科から美容皮膚科まで幅広く診療にあたる。

日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医

参考文献・引用元

  • 日本皮膚科学会関連情報(マラセチア関連疾患)
  • 各抗真菌薬の添付文書
  • 厚生労働省「医療広告ガイドライン」

※本記事は情報提供を目的としたものであり、診断・治療を確約するものではありません。治療の効果には個人差があります。自由診療の料金はすべて税込表示で、2026年11月時点のものです。料金は予告なく変更となる場合があります。医療広告ガイドラインに基づき作成しています。