できもの

皮膚腫瘍(できもの)とは

皮膚腫瘍はいわゆる「できもの」のことで、皮膚が盛り上がったり、黒くなっていたり、様々な皮膚腫瘍が含まれます。ほくろ、イボ、粉瘤など、種類や大きさ多種多様です。

中には皮膚の癌など悪性のものもあるため、皮膚科の知識を持った医師の診断が非常に重要で、適切な検査と治療が必要です。当院では正確な診断のために、ダーモスコピー検査や、悪性が疑われる時は皮膚生検による病理検査を行います。

皮膚腫瘍(できもの)の検査

何よりも良性と悪性をしっかり診断することが重要です。見た目や大きさ、触ったときの感触などをもとに診断を行いますが、それだけでは判断がつかないものもあります。

診断のために、まずはダーモスコピー検査を行います。ダーモスコープという機械で皮膚のできものを診察し、できものの色や構造を確認することで診断をおこないます。皮膚科医の技量が最も試される検査です。8割程度はそれで診断が付きますが、それだけで診断が難しい場合には皮膚生検を行います。歯科でも使用されるような局所麻酔を行った後、できものの一部を数ミリ切り取ります。場合によって縫合しますが、傷跡はわずかです。

また、一部のできものの中には、超音波検査・CT・MRIなどの画像検査が必要なものがあります。その場合には適切な病院に紹介し、専門的な検査あるいは手術をご案内することがあります。

皮膚腫瘍(できもの)の治療

ダーモスコピー検査や皮膚生検の結果、良性のできものは電気メスでの蒸散や切除による手術で治療を行うことができます。基本的には日帰りの治療です。

できものの場所や大きさによっては、入院での手術や全身麻酔が必要となる可能性があり、その場合は医療連携のある病院にご紹介させていただくことも可能です。

・凍結療法(クライオセラピー)

-196℃の液体窒素を使用します。できものを凍らせ、低温熱傷をわざと引き起こすことで細胞を殺し、できものをとります。一般的に尋常性疣贅(いぼ)や脂漏性角化症などに対して使用します。保険適用の治療ですが、治療が終わるまでに複数回の受診が必要です。また、場合によっては色素沈着と言って、茶色のシミのようなものが残る場合があります。

・切除による手術

電気メスあるいはメスを使ってできものを切り、取り除きます。組織を完全に取り切るので、再発することはほとんどありません。また、病理組織検査を同時に行うことができるため、診断の面でも有用です。場合により縫合するため線状の傷ができますが、時間とともに徐々に目立たなくなります。