乳児湿疹とは
乳児に見られる、肌のぶつぶつや荒れなどの総称です。そのため、一言で乳児湿疹と言っても症状が多岐にわたり、原因の特定が難しいのも特徴です。
生後2～4ヶ月までに起こりやすいのは、女性ホルモンによる過剰な皮脂分泌からくるニキビのような湿疹です。妊娠中に胎盤を通じて渡された母親の女性ホルモンがしばらく血中に残るため、その影響で皮脂分泌が増えて毛穴に皮脂が詰まることが原因です。
また、分厚いフケのようなものが作られる乳児脂漏性皮膚炎と呼ばれるものも起こします。これは過剰に分泌された皮脂によって、皮膚の常在菌であるマラセチア菌が増加することで生じると考えられています。
また、乳児の皮膚は未熟なため、皮膚のバリア機能が未発達で、ちょっとした刺激でも湿疹を起こしやすいです。発汗コントロールも未熟なため、外気温などの変化でも容易に発汗します。いわゆるあせもを起こしやすいため、適切な処置が必要です。
乳児湿疹の治療
乳児湿疹の症状はさまざまですが、基本的には一過性のものです。
沐浴やシャワーで皮膚を清潔にしたあと、保湿剤で保護と保湿をするようにしてください。また、汗をかきすぎないよう温度調節をしっかり行うなど、日頃のケアで改善することが多いです。痒みや症状が強い場合は弱いステロイドの塗り薬を処方します。正しい薬の使い方をすれば落ち着きますので、ご心配であればご受診下さい。