乳児湿疹とは、赤ちゃんに見られる肌のぶつぶつや荒れなどの総称です。一言で「乳児湿疹」といっても原因や症状が多岐にわたり、種類によってケアの方法が異なります。多くは日々のスキンケアで改善しますが、症状が強い場合や繰り返す場合はご受診ください。
乳児湿疹の主な種類と原因
新生児ニキビ(乳児ざ瘡)
生後2〜4ヶ月頃に起こりやすいニキビのような湿疹です。妊娠中に胎盤を通じて渡された母親の女性ホルモンがしばらく血中に残るため、皮脂分泌が増えて毛穴に詰まることが原因です。自然に治まることが多く、基本的には清潔と保湿が大切です。
乳児脂漏性皮膚炎
頭皮や顔(眉間・鼻のまわり)に分厚いフケのようなかさぶたができる状態です。過剰に分泌された皮脂によって常在菌のマラセチア菌が増加することで生じると考えられています。お風呂でやわらかくしてからやさしく洗い流すケアが基本です。
あせも(汗疹)
赤ちゃんは発汗コントロールが未熟で、外気温の変化によって容易に汗をかきます。汗腺が詰まってできる小さなぶつぶつで、首・脇・おむつ周りなどにできやすいです。こまめに汗を拭き取る・通気性の良い衣服を選ぶ・室温管理が重要です。
湿疹(かぶれ・刺激性皮膚炎)
赤ちゃんの皮膚はバリア機能が未発達のため、ちょっとした刺激(衣類の摩擦・よだれ・おむつなど)でも湿疹を起こしやすいです。
治療とケア
乳児湿疹の多くは一過性のものです。まずは日々のスキンケアと環境調整が基本となります。
日常ケアのポイント
- 沐浴やシャワーで皮膚を清潔に保ちましょう。石鹸をよく泡立て、やさしく洗ってください
- 入浴後は速やかに保湿剤を塗り、皮膚のバリアを補いましょう
- 汗をかきすぎないよう、室温・衣服の調節をしましょう
- 爪は短く切り、かき壊しを防ぎましょう
- 衣類は綿素材など肌への刺激が少いものを選びましょう
かゆみや症状が強い場合は、弱いステロイドの塗り薬を処方します。正しい量・期間で使えば安全に症状を落ち着かせることができます。ステロイドへの不安がある場合も、まずご相談ください。
このような場合はお早めにご受診ください
- 肌のぶつぶつが広範囲に及んでいる・なかなか改善しない
- ぐずりが強い・かゆみで眠れない様子がある
- 水ぶくれや膿がある(とびひの可能性)
- 湿疹の繰り返しが続いている(アトピー性皮膚炎の可能性)
- 保湿ケアを続けても改善しない
よくあるご質問
乳児湿疹はアトピー性皮膚炎と同じですか?
乳児湿疹はあくまで総称であり、アトピー性皮膚炎とは別の診断です。ただし、湿疹が繰り返して良くなったり悪くなったりを繰り返す場合はアトピー性皮膚炎への移行を疑うことがあります。診察でお肌の状態を確認した上で判断します。
ステロイドを赤ちゃんに塗っても大丈夫ですか?
医師が処方する弱いランクのステロイドを、適切な量・期間で使用することは安全です。炎症を早く抑えることでかゆみによる掻き壊しを防ぎ、皮膚バリアを守ることにつながります。不安な点はご遠慮なくご相談ください。
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