ほくろとは
医学的には母斑細胞母斑といい、その名の通り「母斑細胞」というメラニンを作る細胞が増えてできます。年齢とともに数が増え、ゆっくりと大きくなることが多いです。また、平坦だったほくろは盛り上がっていきます。基本的にほくろは良性のできものですが、見た目を気にして治療される方が多いです。
ほくろの治療
ほくろの治療には、保険適用の手術、自由診療のレーザーによる除去があります。当院では両方に対応しておりますので、お気軽にご相談ください。
保険適用の治療
保険適用の治療を希望される場合、当院では電気メス、あるいは通常の手術によるほくろの除去を行っています。
- 電気メス
ほくろを削って治療します。まずは注射で麻酔を行い、ほくろの深さにより削る範囲を調節しながら手術を行います。手術後1~2週間で表面のキズがふさがります。しばらく赤みが残りますが、通常3~6ヶ月でまわりの皮膚と同じ色に戻っていきます。特に顔はキズの再生が早く、あとが目立たず治ることが多いです。
自由診療領域でも、CO2レーザーなどで同様の処置を行うことがあります。
- 手術
メスを使ってまわりの皮膚を切り、その後に皮膚を縫合します。翌日にキズの状態を確認し、1~2週間後に糸を抜きます。部位や大きさによっては縫合しないほうがきれいな痕になるため、場合によって傷の縫合をしないことがあります。
自由診療の治療
主に盛り上がりのないほくろに対して、色素のみを取る治療を行います。
傷跡が残りにくく、他の皮膚と同じような質感になるので、ご希望の方が多い施術です。
注意点として、以下のようなものがあります。
・盛り上がりを取ることはできない
・1度の施術で取り切ることが難しく、複数回の照射が必要である
・通常、ほくろは盛り上がっていくできものであるため、後々盛り上がりがでてくる事がある
色素のみの除去となるため、母斑細胞と呼ばれるほくろの細胞は取り除くことができません。
お気軽に診察の際にご相談いただければ幸いです。
■料金
黒子色素除去(Qスイッチルビーレーザー、ピコレーザー)
5mmまで 5500円(照射1回につき)
ほくろ治療の注意点
ほくろは良性のできものですが、見た目が似ている「悪性黒色腫」や「基底細胞癌」などの皮膚がんと区別が難しいことがあります。診断を曖昧にした状態でレーザーなどでの治療を行ってしまうと、悪性のものを不適切な形で除去してしまうことになり、再発や転移のリスクが出てきてしまいます。
当院ではダーモスコピーを使用して良性悪性の診断をまずはしっかりとつけ、その後に治療を行います。また、悪性の可能性が否定できない場合は病理組織検査をおこないます。
たかがほくろと甘く見ず、悪性腫瘍の治療経験を持った医師の診察を受けることをおすすめします。
手術症例
■30代女性、頬のほくろ
保険診療、電気メスによる除去
術後半年での経過

