浸透型ピーリング

浸透型ピーリングとは

浸透型ピーリングとは、「剥がす」ケミカルピーリングとは異なり、薬剤を肌へ浸透させることで治療を行います。近年、さまざまな薬剤が開発されていますが、当院では安全性と有効性の高い、マッサージピール、リバースピールの二種類を採用しております。

お悩みに応じて選択していただけますので、お気軽にご相談ください。

マッサージピール

マッサージピールは「コラーゲンピール」とも呼ばれ、イタリア製の薬剤「PRX-T33」を使う浸透型のピーリングです。マッサージをしながら薬剤を塗布し、皮膚の真皮層に浸透させるため「マッサージピール」と言う名前がつきました。マッサージピールは、従来のピーリングとは異なり、皮膚表面を剥離せずに薬剤を浸透することができるのが特徴です。また、即効性も高く、施術直後から肌の質感が変わったのを実感できます。配合されている主な薬剤は、トリクロロ酢酸、過酸化水素水、コウジ酸です。それぞれの成分について詳しく説明していきます。

• トリクロロ酢酸

真皮層を刺激して、角化細胞や線維芽細胞を活性化させます。線維芽細胞は、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などを作り出す細胞です。トリクロロ酢酸（TCA）の作用により、マッサージピール施術後数ヶ月にわたって、真皮層ではコラーゲンなどの増産が促されます。そのため、肌にハリ・弾力がよみがえり、小ジワ、たるみ改善効果なども期待できます。

• 過酸化水素（H2O2）

過酸化水素（H2O2）には、皮膚表面を保護する働きがあります。

トリクロロ酢酸は強酸性のため、従来のピーリングでは、凹凸にあるニキビ跡治療など、顔全体ではなく、局所的に用いられていました。

マッサージピールは、独自技術により過酸化水素（H2O2）を配合することで、トリクロロ酢酸（TCA）のピーリング作用（剥離作用）を中和。皮膚をダメージから守り、安全に真皮層まで浸透させることが可能となっています。

• コウジ酸

コウジ酸は、シミ治療に効果的な美白有効成分です。

メラニンを作る酵素「チロシナーゼ」の働きを抑える効果があります。そのため、メラニン生成前にシミができるのを抑制するため、肝斑、色素沈着の改善も期待ができ、高い美白効果を発揮します。

また、当院ではマッサージピールとダーマペンを組み合わせた「ヴェルヴェットスキン」という治療も採用しています。ダーマペンの施術後にマッサージピールを行うことで、皮膚深部への浸透度がぐっとアップします。そのため、マッサージピールのコラーゲン増産効果を最大限に引き出すことが可能となり、よりなめらかで若々しい素肌を取り戻すことが可能となります。詳細はダーマペンのページも御覧ください。

リバースピール

マッサージピール「PRX－T33」が、肝斑や色素沈着などに対応できるように進化したものです。リバースピールでは、3段階のピーリングを行います。

まずはトリクロロ酢酸・過酸化水素・コウジ酸で真皮層にアプローチし、コラーゲンの生成、線維芽細胞の活性化をおこないます。続いて高濃度の乳酸、フィチン酸で表皮の中層・深層にアプローチし、メラニンを除去、生成抑制をおこないます。

最後に表皮浅層へヒドロキシ酸によるピーリングでアプローチし、肌のターンオーバーを正常化させメラニンを肌の外へ排出させます。

リバースピールは特に肝斑、色素沈着に効果的です。肝斑には有効な治療が少なく、皮膚科医も治療に困ることが多い疾患です。リバースピールでは優しく有効成分を浸透させることで、メラニンの生成を抑えます。同様に色素沈着の改善効果も期待できます。

また、ベースのマッサージピールの効果もあるため、肌のハリや小ジワなどにも効果的です。

ピーリングの注意事項

・刺激に弱い部分（⽬の周り、⼝⾓などの口周り、傷のある部位など）の施術は行えません。

・トレチノインやレチノールが配合されている化粧品、過酸化ベンゾイルやアダパレンを使用されている方は、施術前後2週間の使用を控える必要があります。

以下の方には行うことができません。

・ピーリングで使用する薬剤の過敏症の方

・アルコール過敏症の方

・妊娠、授乳中の方

・重度の敏感肌の方

・アトピーやかぶれ、脂漏性皮膚炎などで顔に炎症がある方

・ヘルペス治療中の方

・日光過敏症の方

施術の流れ