掌蹠膿疱症

掌蹠膿疱症

手のひらや足の裏に白色-黄色のぷつぷつしたものが多くできる病気で、激しい痒みや、時には痛みを伴うこともあります。ぷつぷつした発疹の中には膿がたまっており、しばらくするとかさぶたになり剥げ落ちます。そのあともすぐに再発し、良くなったり悪くなったりを繰り返すことが多い、慢性化しやすい病気です。

中年以降の人に比較的多くみられ、はっきりとした原因はまだ分かっていませんが、自己免疫が関係する疾患ではないかと推測されています。歯科金属による金属アレルギーの関連、長期喫煙、扁桃腺の炎症との関連が指摘されています。

この病気は細菌やウイルスが原因ではないため、人にうつすことはありません。また、膿がたまる病気ではありますが、抗生物質は効果がありません。

また、慢性に経過する中で、鎖骨や胸の中央の胸鎖肋関節などの関節が痛くなる方がおられます。これは掌蹠膿疱症性骨関節炎と呼ばれており、手指などに関節痛を起こすこともあり、この炎症を放置すると関節の変形につながります。この変形は元に戻りにくいため、適切な治療が必要です。

掌蹠膿疱症の治療

まずは炎症を抑えるために副腎皮質ステロイド軟膏、ビタミンD3軟膏を外用します。外用薬のみではコントロールできないこともあり、その場合は紫外線療法を併用したり、内服薬のエトレチナート、シクロスポリンなどの内服をしたりすることがあります。

また、喫煙との関連が強く指摘されているため、掌蹠膿疱症の患者様で喫煙習慣のある方は、まずは禁煙を推奨しています。