帯状疱疹は、子どもの頃に感染した水ぼうそうのウイルス(水痘・帯状疱疹ウイルス)が体内に潜み、免疫力が低下したときに再活性化することで起こります。日本では約6〜7人に1人がかかるとされています。体の片側に沿って神経痛と発疹が現れるのが特徴で、早期の抗ウイルス薬投与が大切です。疑わしい症状があれば早めにご受診ください。
帯状疱疹の症状
発疹が出る数日前から、特定の部位にピリピリ・ズキズキした痛みや違和感が現れます。その後、体の片側(左右どちらか)に沿って帯状に赤い発疹・水ぶくれが出現します。痛みが強いのが特徴で、夜も眠れないほどの痛みを感じる方もいます。
- 好発部位:胸・腰・腹部、顔面(目の周り・額・耳)、首・腕
- 必ず体の片側のみに出る(左右両側に広がることはほぼない)
- 発疹が出る前から痛みがあるため、「肋間神経痛」「腰痛」「虫さされ」と間違えやすい
このような場合はお早めにご受診ください
- 体の片側に原因不明の痛みや違和感が続いている
- 体の片側に赤い発疹・水ぶくれが出てきた
- 顔・目の周りに症状が出ている(眼の合併症に注意)
- 耳の痛み・耳鳴り・顔面のまひがある(ラムゼイハント症候群の可能性)
治療
抗ウイルス薬の内服(バラシクロビル・アシクロビルなど)が基本的な治療です。発疹出現後72時間以内(できれば48時間以内)に開始することで、症状の程度を抑え、後遺症(帯状疱疹後神経痛)のリスクを低減できます。痛みが強い場合は鎮痛薬も組み合わせます。
帯状疱疹後神経痛(PHN)について
帯状疱疹が治った後も、3ヶ月以上にわたって神経の痛みが続く「帯状疱疹後神経痛(PHN)」が残ることがあります。高齢者や治療開始が遅かった方に多く見られます。早期治療と予防ワクチンがリスクを低減する最も有効な方法です。
帯状疱疹予防ワクチン
50歳以上の方、または帯状疱疹に罹患するリスクが高い18歳以上の方であれば任意接種が可能です。過去に帯状疱疹にかかったことがある方でも接種できます。ワクチン接種は帯状疱疹を完全に防ぐものではありませんが、発症した場合の症状の程度を抑え、帯状疱疹後神経痛のリスクを大幅に軽減します。
| ワクチン | 種類 | 回数 | 費用目安 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| シングリックス® | 不活化ワクチン | 2回(2ヶ月後に追加) | 1回約20,000〜25,000円 | 予防効果97%(50〜69歳)と高く、長期持続。副反応(注射部位の痛み・腫れ・発熱)がやや強め |
| 乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビケン」 | 生ワクチン | 1回 | 約8,000円 | 予防効果50〜60%。副反応が少なく価格も抑えられる。数年ごとに追加投与が必要。免疫が低下した方には接種できない |
どちらのワクチンが適切かは、年齢・健康状態・免疫の状況によって異なります。診察でご相談いただければご案内します。→ 帯状疱疹ワクチンの詳しいページはこちら
公費(助成)接種について
自治体によっては帯状疱疹ワクチンの費用助成を行っているところがあります。ただし当院は現在、公費(助成)接種には対応していません。公費接種を希望される場合は、お住まいの自治体の助成制度を確認の上、対応可能な医療機関をご利用ください。当院では全額自費での接種に対応しています。
よくあるご質問
帯状疱疹は人にうつりますか?
帯状疱疹そのものは直接うつることはありません。しかし水痘(水ぼうそう)に免疫がない方(特に乳幼児・妊婦・免疫低下者)が発疹の水ぶくれに直接触れると、水痘に感染することがあります。発疹が出ている期間は注意が必要です。
若い人でも帯状疱疹にかかりますか?
はい、ストレス・過労・病気などで免疫が低下すると若い方でも発症することがあります。近年は若い年代での発症も増えています。
帯状疱疹ワクチンは何歳から受けられますか?
原則として50歳以上の方が対象ですが、免疫が低下した18歳以上の方も接種できます。接種を検討している方はまずご相談ください。
帯状疱疹は早期治療が大切です。
疑わしい症状があれば早めにご受診ください。ワクチン接種のご相談もお受けしています。
※本ページの内容は情報提供を目的としたものであり、診断・治療を確約するものではありません。ワクチンの効果には個人差があります。医療広告ガイドラインに基づき作成しています。
