脂漏性皮膚炎・フケ症とは
皮脂分泌の多い部分（額や鼻周り、髪の生え際など）が赤くなり、フケのような脂っぽい皮膚がポロポロとむける、あるいは粉をふいたような状態になる病気です。かゆみはある方とない方で個人差があります。
原因は明確には分かっていませんが、食生活やストレスなどで皮脂分泌が過剰になると、マラセチア菌と呼ばれるカビの仲間が増殖し、その過程で皮膚を刺激して、脂漏性皮膚炎の発症・悪化につながると言われています。マラセチア菌は皮膚の常在菌の一つであるため、やっつけきるには時間がかかるのも特徴の一つです。乳幼児に生じた場合は成長に従い改善することも多いですが、成人の場合は慢性化しやすい病気です。
脂漏性皮膚炎の治療
日常生活では強くこすり過ぎないように気をつけながら、きれいに洗うようにします。
炎症を落ち着けるステロイドの外用薬と、マラセチアに効く抗真菌薬を塗ります。かゆみが強い方には抗ヒスタミン薬の内服や、皮脂分泌を整える目的でビタミン剤（ビタミンB2やB6など）の内服薬を処方することもあります。また、市販薬ではありますがこの疾患用のシャンプーとコンディショナーもあります。
脂漏性皮膚炎の改善には時間がかかり、また改善しても再発しやすい病気です。根気よく治療を続けていくことが大切です。